2020年9月16日-17日に開催された「Public Affairs Summit 2020」(主催:一般社団法人 パブリックアフェアーズジャパン)より、Session5:「パブリックアフェアーズ×PR/世論喚起による効果最大化」のパネルディスカッションの様子をお届けします。
パブリックアフェアーズは、ともすると従来のロビイングのように、政府との対面での交渉活動を指すと誤解されますが、より広く「パブリック(公衆・公共)」を対象にする活動です。
最終的なゴールが特定の政府機関の政策に影響を与えることでも、パブリックアフェアーズでは、社会の大義に訴えるオープンでマルチステークホルダー型の政策形成を出来るだけ目指します。このため対面交渉(地上戦)だけでなく、市場認知や世論の力を追い風にするPRとの掛け合わせ戦略(空中戦)も重要となります。
本セッションでは実例も交えながら、メディアやSNS、イベントや広告などを通じた世論喚起、ユーザーを巻き込んだ「ユーザー動員型キャンペーン」、署名サイトなどを通じた世論の政策反映など、パブリックアフェアーズにおける「地上戦」×「空中戦」の可能性を探ります。
▼動画でもアーカイブをご視聴いただけます
登壇者
- 石山 アンジュ氏(一般社団法人 シェアリングエコノミー協会 事務局長/ 一般社団法人PublicMeetsInnovation 代表理事)
- 尾上 玲円奈氏(井之上パブリックリレーションズ執行役員、PRプランナー)
- 高木 新平氏(NEWPEACE代表/Vision Architect)
- 山本 美香氏(Airbnb Japan株式会社/公共政策本部長)
【セッション/登壇者のみなさまの詳細情報】
https://pajapan.or.jp/pasummit2020/schedule/session-5
【全文DL】「パブリックアフェアーズ×PR/世論喚起による効果最大化」目次
当日のセッションでディスカッションされた内容について、以下より全文書き起こし記事をダウンロードすることができます。
パブリックアフェアーズ×PR、それぞれの活動
- 官民の利害を超えたコミュニティ、ネットワークをつくる(石山氏)
- ビジョン作りを通じて、世の中に新しい潮流を作っていく(高木氏)
- 民泊事業を通じたさまざまな取り組みを手掛ける(山本氏)
「パブリックアフェアーズ」と「PR」の関係とは
- そもそもパブリックアフェアーズとは? PRとの関係性
パブリックアフェアーズによる世論喚起の事例
- 「シェアリングエコノミー」を社会に広めるための取り組み事例
- 広い世論を考えるより、まずは仲間たちの連帯を生み出すことから
- 小さな事業者が集うイベントが、世論喚起のターニングポイントになった
- 業界の「破壊者」と呼ばれて。ユーザーと向き合い、地道に信頼を重ねる
- 新しい産業が社会インフラとして受け入れられるために大事なこと
- 世論喚起の注意点。メリットもピンチも、掛け算になる
外部環境によってパブリックアフェアーズはどう変わる?
- 自分たちにコアはあるか? 波に乗ることだけを考えてもうまくいかない
- マイナスの状況でこそ、業界や会社の真価が問われる
- 人と人との信頼関係を築いていくことが、最終的な世論形成につながる
- 「共通言語」をいかにつくり、「仲間集め」をしていくか
- 「誰のための活動か?」人の顔が思い浮かぶかどうかが成功のカギになる